青春の光と影:映画からレア・サウンドトラックレコードの世界へ

本稿では、1969年2月11日に公開されたハル・バートレット監督作『青春の光と影(原題:Changes)』の映画概要と、ジョニ・ミッチェル作詞作曲・ジュディ・コリンズ歌唱の主題歌「青春の光と影(Both Sides, Now)」の誕生秘話、さらにはマーティ・ペイチらによる劇伴スコアの制作背景を詳述します。
また、日本盤EPシングル(JET-1878/Elektra)や米国盤LP(NRS-901/Nocturne Hollywood)など、多彩なフォーマットでリリースされたサウンドトラックレコードの詳細や、コレクター市場での流通・評価動向についても豊富なデータを交えて解説します。
作品概要
『青春の光と影(原題:Changes)』は1969年2月11日に公開された、ハル・バートレット監督・製作・脚本のアメリカン・ドラマ映画です。
主演のケント・レイン扮する主人公ケントは、過去の恋人ボビーの死から立ち直るためにカリフォルニア沿岸を旅し、その旅路で出会う人々との心の交流を通じて成長していきます。ミシェル・ケアリー、ジャック・アルバートソン、テリー・ギャー、キム・ウェストンらが脇を固め、シネラマ・リリース・コーポレーションが配給を手掛けました。
主題歌「青春の光と影(Both Sides, Now)」の誕生
本作の主題歌「青春の光と影」は、カナダ出身のシンガーソングライター、ジョニ・ミッチェルが1967年に飛行機の窓から眺めた雲をイメージして詞曲を手掛けた作品です。
最初の商業リリースはデイヴ・ヴァン・ロンクによるカバーでしたが、本曲を広く知らしめたのは1968年10月にジュディ・コリンズが発表したシングル版で、ビルボードHot 100で8位、カナダでも6位を記録しました。
映画『Changes』ではこのコリンズ版がエンディングを彩り、作品の詩的な余韻を深めています。
日本では同年にエレクトラ・レコード(JET-1878)からEPシングルとして発売され、A面に「青春の光と影」、B面には同時期の別曲「山から来たマイケル」が収録されました。
劇伴スコアの制作背景
劇伴音楽は、マーティ・ペイチを中心にウィリアム・スティーブンソンもクレジットされています。ペイチはこれまで『フリントストーン』や『ザ・スウィンガー』など多彩な映画音楽を手がけた実績を持ち、本作ではフォークロックの要素とドラマティックなオーケストレーションを巧みに融合させました。
録音はハリウッドのMark Studiosで行われ、Ralna EnglishやNocturne Orchestra、Chap-Lipp Voices、Dirty Old Men、Jazzpickers、Hirthといった演奏クレジットが並ぶ多彩なサウンドが、映画的な緊張感と叙情性を高めています。
サウンドトラック・レコード詳細
日本盤EPシングル(JET-1878/Elektra)
- リリース:1968年
- フォーマット:7インチ・45回転・ステレオ
- レーベル:Elektra(カタログ番号JET-1878)
- 収録曲:A面「青春の光と影」、B面「山から来たマイケル」
米国盤LP(NRS-901/Nocturne Hollywood)
- リリース:1969年
- フォーマット:LP・33回転・ステレオ
- レーベル:Nocturne Hollywood(カタログ番号NRS-901)
- 演奏:Ralna English、Chap-Lipp Voices、Nocturne Orchestra ほか
コレクションポイント
- ジャケットや盤面のコンディション、シュリンクの有無、オリジナルプレスかどうかが価格を大きく左右します。
- コレクターはライナーノーツの有無や言語版、カタログ番号の刻印など細部をチェックし、希少性を評価します。
まとめ
映画『青春の光と影』は、ジョニ・ミッチェルの詩情豊かな名曲とマーティ・ペイチらによるドラマティックな劇伴スコアが絶妙に融合した作品です。日本盤EPから米国盤LPまで、多彩なフォーマットでリリースされたサウンドトラックレコードはコレクターズアイテムとしても高い人気を誇り、状態やプレス版の希少性を見極めることで、より価値ある逸品を手に入れることができます。
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